2014年12月30日火曜日

[谷口吉郎・谷口吉生]展で谷口吉生氏本人による展示解説を聴いてきた(金沢市民芸術村)

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先日、展覧会『[谷口吉郎・谷口吉生]展 金沢が育んだ二人の建築家』をみてきました。 

谷口吉生氏本人による展示解説が3日だけあると知り、その日を狙って。

金沢市民芸術村
谷口吉郎氏は、金沢市、九谷焼窯元の生まれ。谷口吉生氏は小学生時代に金沢に疎開を。


「撮影許可証」および「展示解説 参加証」
 
下写真は今回の展覧会の模型。
展覧会の模型というのが、いかにも建築家らしくて新鮮でした。
会場は第1室「マルチ工房」と第2室「ドラマ工房」

最初の部屋の展示。
資生堂アートハウス、土門拳記念館 などの模型と写真

法隆寺宝物館、広島市環境局中工場 など

谷口吉生氏による展示解説
(画像:金沢で[谷口吉郎・谷口吉生]展を開催中 All About より)

第2室では、谷口親子の建築が写真、模型、解説文で紹介されていました。
東宮御所、東京国立博物館 東洋館など
谷口吉生氏の展示解説では、作品が父に似てるといわれることもあるが基本的には違うと説明していました。逆に日本建築を作るときは父を真似しているとも。茶室の話も出てたので、松韻亭 などを指しているでしょうか。


ホテルオークラ東京
ホテルオークラ メインロビーは谷口吉郎氏の作品。

谷口吉生氏は Casa BRUTUS 最新号で取りあげられ話題になっていること、建て替えについて、いろんな人から反対活動の協力を持ちかけられると話し、笑いが。

ただ現状、ホテルオークラ建て替えの基本建築に関わっているから反対活動は待ってほしいとのこと。現在、ロビーをそのまま移築することなどを含め検討中だそうです。

参考:トーマス・マイヤーは日本で何を感じたか? | casabrutus.com


京都国立博物館 南門から平成知新館
2014年9月にオープンした平成知新館について。
依頼はMoMAコンペと同時期で、まあコンペに受かることもないだろうからと依頼を受けたと冗談を交えつつ。

南門から平成知新館に繋がる道は、歴史的な背景を考慮してのもので、京都の碁盤の目を考え南の三十三間堂の道をまっすぐ北に伸ばして作成。実際に工事してみると、北の豊国神社にその道沿いに昔の門が見つかったのだとか。

Google Map でみる

ニューヨーク近代美術館(MoMA)

鈴木大拙館

谷口吉生氏の展示説明のなかで、建築を行う上で敷地との関係性を最も大事にしているいう話がとても印象的でした。建物を建てるうえで既存の景色を壊さないこと、もっとよくしたいという想いがよく分かりました。

また自身の建築をシンプルな建築新しくない建築であると話していました。シンプルさは変化する景色を映すこと、新しくないことは古くなりにくい建築であることなど、谷口氏らしい話でした。

図録にサインも
図録もしっかりした内容で、谷口吉郎・吉生両氏の建築写真、建築マップ、作品リスト、略歴、そして槇文彦氏・松隈洋氏の文章などが60ページに。これだけでも500円の料金に値する内容。

[谷口吉郎・谷口吉生]展 金沢が育んだ二人の建築家
会期:2014年11月15日 ー 12月21日
会場:金沢市民芸術村(http://www.taniguchi-kanazawa.jp/index.html

さらに当日は谷口吉生氏の展示説明まで聞けて大満足の展覧会でした。





谷口吉生に関連する記事
鈴木大拙館:水鏡の庭で思索する禅空間建築(金沢市)#THETA | トブ iPhone

日本初の写真美術館『土門拳記念館』30周年記念展に行ってきた(山形県酒田市) | トブ iPhone


ほかにも広島中工場、せとうち東山魁夷美術館も写真を撮ってるので近いうちに。。。


2014年12月29日月曜日

神奈川県立近代美術館・葉山館:海に沈む夕日と富士山が望める風光明媚な美術館に行ってきた



神奈川県立近代美術館・葉山館

先日、神奈川県立近代美術館・葉山館で素晴らしい夕日を眺めてきました。

12月中旬、前回の 横須賀美術館 のあとの移動で、到着したのは16時前。

神奈川県立近代美術館・葉山館 入口

以前にも紹介したアプリ『日の出日の入』で、日の入り時間は確認済み。

  

入場は以前にも紹介のミューぽん』で割引きに。こちらは既に2015年版の『ミューぽん』が発売記念セールを行っています。

当日の展覧会は『東欧アニメをめぐる旅 ポーランド・チェコ・クロアチア』。意外とブラックだったり、風刺がきいていたり。楽しめる内容でした。


夕日のタイミングをみつつ、美術館の中心となる中庭へ。
神奈川県立近代美術館・葉山館 中庭
竣工は2003年。設計は佐藤総合計画によるもの。


中庭からビーチ側へ。
一色海岸 神奈川県立近代美術館 葉山館

右はレストラン『オランジュ・ブルー』。海を眺める最高の場所に。
神奈川県立近代美術館・葉山館 オランジュ・ブルー
建物のすぐ横に見えるのが富士山。


夕日が一番綺麗になるころに入店。とても寒かったベランダ。
神奈川県立近代美術館・葉山館 オランジュ・ブルー

店内からの日が落ちる様子。
神奈川県立近代美術館・葉山館 オランジュ・ブルー

神奈川県立近代美術館・葉山館

葉山から観る富士山と夕日。季節毎に楽しめそうな場所です。当日は鎌倉で借りたレンタカーを羽田空港に返して帰路に。


また一色海岸を南に数百メートル行くと葉山御用邸。日本でも有数の風光明媚な景色が楽しめる美術館でした。




神奈川県立近代美術館・葉山館
所在地 : 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1 » Google Map
開館時間: 9:30−17:00(入場は16:30まで)
休館日 : 月曜日(ただし祝日および振替休日を除く)、展示替期間、年末年始
*以上、公式サイトより。ご利用案内 : 神奈川県立近代美術館<葉山館>

*使用したカメラ:Ricoh GR, Lumix GX7+9-18mm

三浦半島、夕日に関連するこちらの記事もどうぞ。

横須賀美術館:中にいても海がみえる美術館に行ってきた | トブ iPhone

下灘駅:元日本一海に近い駅と沈む夕日が立ちどまる町(愛媛県伊予市) | トブ iPhone

亀老山展望公園: しまなみ海道一のビューポイントからの夕ぐれ(愛媛県今治市・来島海峡大橋) | トブ iPhone


2014年12月28日日曜日

横須賀美術館:中にいても海がみえる美術館に行ってきた




先日、横須賀美術館に行ってきました。当日は鎌倉でレンタカーを借り横須賀へ。

まず到着して圧倒されたのが海岸沿いのロケーションをいかした立地。美術館前には広々とした「海の広場」が。

建物側からは海が一面に望めます。小さな子どもが走り回っていたり。とにかく開放感があって気持ちいい。

エントランスは写真の右側。眺めのよいレストランとミュージアムショップ


海・道路側に「海の広場」、裏手は「山の広場」。


裏手の「山の広場」へ
山の広場」は3階・屋上相当の高さに。

ここからも海が一望できて心地良い。

開館は2007年、建築設計は山本理顕設計工場。特徴としてガラスで覆われているのは塩風を防ぐためだとか。


美術館の内へ
2階から1階入口あたりを写したところ。美術館内では特定の場所でのみ撮影が許可されています。

天井や壁面には沢山の丸い穴。自然光を取り込んだり、場所によって水平線がみえる高さになってたり。

1階から屋上へ続くらせん階段。広くはないもののオープンな階段を昇降することで、より美術館の空間を感じることができます。


2Fにある併設の図書室。美術雑誌や各美術館の展覧会カタログなど。
» 図書室:横須賀美術館


図書室からみた風景。本館横には『谷内六郎館』が。『週刊新潮』の表紙絵などで有名、ストーリー性のある素朴なタッチに癒されます。


横須賀美術館
所在地 : 神奈川県横須賀市鴨居4-1 » Google Map
開館時間: 10時-18時 (屋上広場 9~19時)
休館日 : 毎月第1月曜日(ただし祝日は開館)、12/29~1/3
公式サイト: http://www.yokosuka-moa.jp/


さて、この後は夕日のみえる美術館に移動しました。次の記事に続きます。



神奈川県立近代美術館・葉山館:海に沈む夕日と富士山が望める風光明媚な美術館に行ってきた | トブ iPhone






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